ホーム > 化学工業日報 2021年3月11日掲載

化学工業日報 2021年3月11日に掲載されました

化学工業日報 2021年3月11日掲載

化学・製薬に導入拡大

全社データを一元管理 業務最適化スピーディに

業務ソフトの米アナプランがプロセス業界でユーザーを拡大している。同社の計画業務作成サービスは各拠点に散在するデータを一元管理することで販売や生産、在庫を短期間で最適化できる。 これを用いグローバルに事業を展開する製薬や化学品大手は複雑な作業を単純化し、かつ予測精度を高めている。すでに日本で約100社の導入実績があり、「この2倍の200社以上のユーザーを目指す」(アナプランジャパン)としている。

同社は、クラウドで計画策定とその評価サービスを提供。売上目標を達成するには生産能力や営業人員、在庫をどうすべきか、また突然の大型受注に対応するにはどの拠点の在庫を回せるかなどが重要。こうしたことはデジタル化が難しく、多くの企業は各拠点が個別に作成する表計算シートで対処しているため、商機を逸することもあった。

第一三共は財務と製品情報など非財務データの紐付けが不十分だったため、全体的な利益の把握に時間がかかっていた。日欧亜とその他地域の拠点には基幹業務システムを導入しているが、製品コードなどがばらばらで、表計算シートで情報を集計するしかなかった。そこでアナプランの連結損益管理サービスを導入し3カ月で立ち上げたところ、地域別データの自動連係から役員会レポートの自動生成までの効率を改善できた。現在は戦略品の損益管理まで適用範囲を広げようとしている。

また、日米欧に拠点を構え欧州で新製造拠点の立ち上げを控える化学製品メーカーは、サプライチェーンの最適化を実現した。各拠点は独立運営で、受注や在庫の情報が共有されていなかったため、データの一元管理を始めたところ、需給状態が見える化された。販売や在庫、生産などの月次計画だけではなく、予測にも活用する予定だ。

同社の日本でのユーザ ーは大企業がほとんど。もっとも多い業種はエレクトロニクス関係だが、石油化学や素材などのプロセス関連の企業が続く。「数千万円から導入可能。小さく入れて大きく育てられる」という。より効率的に使うには、「業務の標準化を先に終えていることが重要」としている。